耐えろ隼人が来るまでは。映画『シン・仮面ライダー』をやっと観たら

世界を覆う「シン・疲れ」の黒い霧の中、『シン・仮面ライダー』をようやく鑑賞できました。
『シン・ゴジラ』と『シン・ウルトラマン』は、できるだけ何も知らずに観ようと、公開から日を置かず鑑賞に向かいましたが、『シン・仮面ライダー』はなんだか自分の気持ちが盛り上がらないまま他の用事を優先させていたのでした。花見とか。

ゴジラやウルトラマンと比べて「初動が悪い」という話も目にしていましたが、きっと花見の季節とかぶっていたからじゃないかと思ってます。最高でした4月1日の花見。ショッカーと戦うにはもったいない好天の桜吹雪でした。

というわけでさらに一週間を経て、シネコンでも小さなスクリーンに追いやられた『シン・仮面ライダー』を鑑賞してまいりました。
今回は「何も知らずに観る」どころかSNSでみなさんが書いている感想もかなり読んでからの鑑賞になりました。私としてはかなり例外的な事態。

で、観終わってから思ったのは、批判的な感想も、比較的好意的な感想も、絶賛も「全部ごもっとも」でした。
私は前半はちょっときつかったです。
『キューティーハニー』みたいになるのかなぁ、とか思いながら観ていましたが、さらに「俺は今何を観てるんだろう?」とまで考えてしまいました。
本郷猛はぐちぐちしてるし緑川ルリ子は何をどうしたいのかわからないしで、ああ俺も批判的な感想を書くのかなぁ、とか気が散ってました。
このままつまらなかったらブログ記事のタイトルは「バッタ男大暴れ」にしようとまで決めてました。

印象が全く変わったのは一文字隼人が出てきてから。
「おお、おあ、ああ!おー!」
って感じで、好意的な意見に納得していったのです。
そこからは本郷のぐちぐちもルリ子の行動の理屈も気にならなくなりました。一文字隼人と一緒に泣きそうにまでなりました。一文字がなぜ泣いているのか具体的には一切説明がないのに、です。もう理屈じゃなくなったのです。最初からそうだったのかもしれませんが。

まぁでも終盤は色々ずるいよねー。私はマニアでもオタクでもありませんが、世代ではあるので「ああもう、こういうとこぉ〜」とニヤニヤしてしまいました。

そしてエンドロール。『シン・ゴジラ』と同様、至福のひとときでした。やっぱりライダーはロンリーだよなぁ、とロンリーで映画館に行った60歳児はニコニコしていたのでした(そういえば今回がシニア料金で観た初めての映画となりました)。

「どうせすぐ配信されるんでしょ」と思っている人も多いかと思いますが(私もそうでした)、映画館で聴く主題歌集、いいですよ。3、4回繰り返しで聴きたいくらい。

blinkpanda
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