車で地方に引っ越す家族。後部座席で不機嫌な長女夏芽(中3)。
なんでしょう。千と千尋?ラビリンス?
なんか物語の導入のパターンとしてあるんでしょうか、こういうテンプレート。
引越し先に着くと待っているのは大量の親戚たち。
なんでしょう。既視感溢れる田舎の描写のテンプレート。
田舎は子だくさんか?
地方こそ少子化と人口減少に悩んでいるような気がしますが。
でもこのあとはテンプレートのない世界に入っていきます。
夏芽は地元の不思議な同級生コウちゃんと不思議な感じで出会って「青春」な感じになってゆきます。急激な恋愛突入でこっちは若干「?」ですが。
夏芽はちょっと屈折しながらコウちゃんすげぇな、コウちゃんに認められたいな、と思うようになります。
なんだこれ不愉快だ、おのれ輝く青春映画め、と還暦間近のオヤジ(俺)がふてくされて観ていると「事件1」が起こります。
以後その「事件1」が夏芽とコウちゃんと周囲の人の行動に影響していきます。
そして「事件1」の続編のように「事件2」が起こります。
そして…
みたいな
そして…
あれ?
みたいな。
言いたいことはいろいろわからなくもないけど、ひょっとしたらハードであるべき「事件」の描写を映画向きにソフトにしてしまったんでしょうか、おかげで「事件」への夏芽やコウちゃんの反応がバランス悪いような気がしなくもない。
「漫画みてぇだなぁ」と思って観ていたらジョージ朝倉の同名の漫画が原作だそうです。
というわけで今年観た邦画ランキング、『おろち』についで第2位。
「2かぁ、ジョーの番号じゃのう」