夏休み漫画劇場 桑田次郎『ウルトラセブン』

夏休みといえばやっぱり桑田次郎の漫画ですね。
桑田次郎作品が大量にKindle Unlimited対象になっているので順番に読んでます。

そしてまずはやっぱりこれ。

『ウルトラセブン』(全3巻)

ウルトラセブン1 Kindle版

なんですかこれ。すごくいい。
ストーリーの大筋はほぼテレビ版と同じで、星人や怪獣もほぼ同じデザインで出てきます。
ウルトラホークやポインターなどのメカも実物(とあえて言いたい)と同じフォルムで飛んだり走ったり地面に潜ったりしてます。すごい。
そして全て線がシャープ。これでもかってくらい。
この絵に嫉妬した人は多いことと思います。

「星人や怪獣もほぼ同じデザイン」の「ほぼ」ってところがけっこうミソで、程度の差はありますが「桑田解釈」みたいのがあって、それがまたいいんですよ。
エレキングがマッチョな体型で、口を開いて牙を剥き出したり、ピット星人の口元がグロテスク感あったり。
ガッツ星人がマッチョな体格なのも素敵。テレビ版の子供がはしゃいでるような雰囲気も不気味でいいですが、逞しいガッツもストレートに強そうでいいです。

一話のページ数もたっぷりあって、テレビ版の良さと漫画版アレンジが程よく生きていて読み応えあります。
どれもいいのですが、「セブン暗殺計画」が一番良かったかなぁ。テレビ版の盛り上がりポイントを踏まえてさらに見所を作ってます。

何十年かぶりでウルトラセブン描いたけどめんどくせぇなセブンは。ウルトラマンの方がチャチャッと掛けて好き。

ただ、テレビ版の「あなたはだぁれ?」が「K団地の怪」というタイトルで、これが最終回になってます。
途中まではテレビ版に沿っているのですが、ダンがフルハシを救うために変身して正体がバレ、宇宙人をやっつけるとそのまま宇宙へ帰えっちゃいます。アンヌ隊員との感動場面もありません。フルハシ隊員が「ダンはセブンだったんだどこか故障して宇宙に帰るんだいつか帰ってくるさでも地球はわれわれの手で守らなきゃね」と語っておしまい。さっぱりしたものです。
そこだけちょっとカクっとしちゃったかな。

今ならKindle Unlimited対象で読めてお得です。テレビ版がお好きな人は必読ですね。

ウルトラセブン2

ウルトラセブン3

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