転生したらなんか悪もんになってた件。映画『魔界転生』(1981)を観たら

おなじみBS松竹東急放送の「深作欣二特集」で放送されたものを録画鑑賞。
1981年といえば私が大学に入った年ですね。映画館に観に行きました。当時は、それぞれの強さのピークがずれた剣豪(やらなんやら)が戦うという面白さにピンときませんでしたが(みんなひとからげに「昔の強いひと」のカテゴリーだったので)、のちに原作を読んで「おー、そういうことか」とやっと気付いたのでした。野球のオールタイムベストナインとか最強格闘家を想像するのが楽しいのと同じですね。

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出演者も超豪華。千葉真一、沢田研二、若山富三郎、緒形拳、そして真田広之。
千葉真一以外はみんな転生して悪者になってしまいます。
剣豪とか忍者とかみんなハマりすぎるくらいハマってる配役ですが、なんといっても沢田研二の天草四郎時貞が恐ろしいくらいハマってました。もうホントに転生したんじゃないかってくらい。「転生したら天草四郎でした」みたいな。

そんななので私が沢田研二出演映画として真っ先に思い出すのはこの『魔界転生』です(二番目は『ヒルコ/妖怪ハンター』でしょうか)。
まぁでも「エロイム・エッサイム」で真っ先に思い出すのは『悪魔くん』なんですけどね、あたしらには。

Wikipediaによるとこの時期角川映画の配給収入は右肩下がりで、同じ深作欣二監督の『復活の日』(1980)では七億円の赤字を計上していたそうです(私は『復活の日』大好きなんですが)。
しかし『復活の日』でコケた角川深作映画はこの『魔界転生』で復活、大ヒットしたそうです(Wikipediaの『復活の日』のページでは赤字計上については書かれていないみたいです)。
わかりやすい娯楽アクションに振り切ってますからね。
あと、6:4で女性客が多かったそうで、やはり沢田研二効果が大きかったのでしょうか。真田広之とキスしてるし。この頃からボーイズラブの需要があったんでしょう。たぶん。

原作は結構長いので映画はかなり整理してまとめてるみたいですね。こうして映画を面白く再見すると原作もまた読みたくなるってもんです(でも本棚に見当たらない)。

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