原題は『THE GOOD THE BAD AND THE UGLY』。
GOODとBADはわかるがUGLYってなんだ?と思いましたが、字幕では「無頼漢」となってました(NHK BS放送版)。
日本語に訳すと「よいこわるいこさらにわるいこ」でしょうか。
誰がよいこでわるいこかは劇中でわかりやすくクレジットされてました。
クリント・イーストウッドがよいこ、リー・バン・クリーフがわるいこ、イーライ・ウォラックがさらにわるいこでした。
でも、えーそうか?イーストウッドもそこそこ悪いけどな。比較の問題か。
翻訳ソフトではuglyは「醜い」と訳されますね。「無頼漢」よりわかりやすいというか直接的というか。
「よいこわるいこみにくいこ」。だめでしょそういうこと言っちゃ!
気になったのでamazonプライムビデオに入ってる吹き替え版で見たら画面に”the ugly”と出たところで「おれきたねぇやつ」と吹き替えのセリフが入ってた。
ちなみに”the bad”には「おれ、わるいやつ」、”the good” には「おれ、いいひと」
「いいひとわるいやつきたねぇやつ」。語呂が悪いよ。ごろわるいやつ。
映画はエンニオ・モリコーネの超有名、超カッコいいテーマ音楽の後、しばらくセリフなしで進行する。なにがなんだかわかんないから集中して観ることになる。暑苦しい俳優の顔とか。映画の冒頭の「つかみ」パートをわかりやすくするか、逆にわかりにくくして観客に集中を強いるかは時代やジャンルによって方法論はあると思うけど、ここは観客が試される大事な時間でもある。
「続」となってるけど前作の『夕陽のガンマン』とは全く別のお話。監督、音楽、出演俳優の一部が同じってだけ。
前作は復讐と賞金稼ぎとのからみだったけど、今回は基本的にみんな20万ドルの金貨をもとめてのあらそい。でも3時間の長丁場、いろんなことが起こり、関わっていきます。
長丁場だけど次から次へといろんなことが起こり、立場もころころ入れ替わるので退屈しない。全般に説明的なセリフは少ないし、劇中の諸事情も理解しやすい順番に並んでるわけではないが、複雑な話でもないのでだんだんわかってくる。で、だんだんわかってくるあたりがたまんないんだな、これが。
BAD、GOOD、UGLY と、タイトルから3人にレッテル貼ってるが、劇中の嘘や演技や本気がガチャガチャ組み合わされたりまたばらけたりみたいな進行で、なんかこういうのかっこいい。固定しない感じが。
というわけですごく面白かったです。イーストウッドの長すぎず短かすぎずのコートもかっこいい。途中で脱ぎ捨てちゃうけど。
あと、銃を品定めするシーンとか、銃を手入れしているところに敵が迫ってきて緊迫、みたいなシーンもあってそういうとこも良かったです。
最後まで観るとブロンディ(イーストウッド)は、まぁthe goodかな、と思えるようになってます。
まぁでも、
私は前作の『夕陽のガンマン』のほうが好きかな。かなりの僅差だけど。
監督・原案・脚本 セルジオ・レオーネ、音楽 エンニオ・モリコーネ、1966年のイタリア映画。
1966年の映画というと『ミクロの決死圏』、『サンダ対ガイラ』などがありますが、『さすらいのガンマン』とか『真昼の用心棒』(監督ルチオ・フルチ!)などのマカロニウェスタンも目につきます。流行ってたんだろうなぁ。
今回はNHKで放送された字幕版で鑑賞しましたが、いつか吹き替え版も観なくちゃな、と思ってます。3時間もある映画ですが、いつか、ね。
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コメント
[…] は何も言わないけど、自主的に年度末有給休暇消化期間に突入して、長い映画をじっくり鑑賞できます。前回の『続 夕陽のガンマン』(→こちら)に続く長時間映画鑑賞第2弾はこれ。 […]