壮大な映画『天地創造』“The Bible: in the Beginning”を観たら

ちょっと語弊があるかもしれませんが、大袈裟な話が好きなので、何回か観ています。
今回はNHKのBSで放送された字幕版で鑑賞しました。

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最初の方のアダムとエバの楽園追放とか、カインとアベルのエピソードまでは野原や森で人間がなんかやってるシーンが多くて、壮大な感じは無く、役者の芝居を鑑賞しているだけなんですが、ノアの箱舟あたりから壮大感がはっきり絵でわかります。
箱舟の巨大感すげーな、と思ったら実物大なんだそうです。すげーな。
実物?

箱舟を作るノアをバカにする堕落した連中が『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』に出てくる悪役にそっくりなメイクでした。

神様から「全ての動物や鳥をひとつがいずつ箱舟に乗せるのじゃ」と言われて、真面目なノアはその通りにします。
観ている方は、え?全ての?どうするの?と思うところですが、ノアが笛を吹いたら動物たちがやって来ました。
シマウマ、象、キリン、ラクダ、ヤギ、水牛、なんか鳥、インパラ、なんか鳥、小さい熊、アヒル、トラ、ロバ、トナカイ、リクガメ、カバ、なんか鳥、デカい熊、チンパンジー、ホッキョクグマ、ウサギ、なんか鳥、ダチョウ。
合成っぽいのもいたけどみんな実物を撮影していますね(たぶん)、CGとか着ぐるみとかではなく。
すごいけどこのシーン延々と続きます。「全ての動物や鳥」を観客に実感させるためにはこのくらい見せないとダメなんでしょう。
ちなみに神様の声は監督のジョン・ヒューストン、ノアを演じているのもジョン・ヒューストンなので、洪水が来るだの箱舟作れだの動物乗せろだの、自分に言われて自分で実行してる感じですかね。言われないとわかんないけど。

次のエピソードのバベルの塔もデカいのを建てたそうです。
そのあと「ソドムとゴモラ」とか「イサクの生け贄」まで続きますが、観ていて思うのは、「神様きびしすぎます」でした。
言うこと聞かないやつに容赦ない。
振り向くなと言われたのに振り向いただけで塩の柱にしちゃう。だったら先に「振り向いたら塩の柱にしちゃうぞ」と言っておいて欲しい。
あれ?
もしかしたらあれは神様の罰じゃないのかな?ソドムを滅ぼした光が「見ると塩になっちゃう光線」だったのかな?

しかしそのあとの「イサクの生け贄」は容赦無く厳しいお話です。
アブラハムに、年老いてからできた一人息子イサクを生け贄に捧げよと言うのですから。神様が。
イサクとともに、神に指定された山へ向かう途中、アブラハムはソドム跡地に立ち寄ります。
見渡す限りの廃墟に、焼け焦げたような人骨が散乱している恐ろしい場所です。
アブラハムはここで起きたことを息子に話して聞かせます。神様は逆らうものを決して許さない、ということも。
アブラハムはここを見ることで神様の厳しさを再確認し、息子を生け贄にする理由づけにしたかったのかもしれません。
イサクは子供もみんな滅ぼされたのかと問いますが、アブラハムはそれには答えず、息子を置き去りにして廃墟をさまよい、神が支配する世界の理不尽さを呪うような言葉を叫び続けます。

その後二人は山に向かい生け贄の準備をしますが、ギリギリで神様が言います。
「アブラハム、子に手をかけるな あなたは神を恐れる者だと分かった」
イサクを横たえた芝には火がついています。
息子を抱き上げるアブラハム。煙で目を開けていられません。
イサクは言います。
「捧げ物の雄羊がいるよ」
見ると一頭の雄羊が木の枝に引っかかってこっちを見ています。
早く!
神様の気が変わらないうちに早く!

というわけで、イサクの代わりに雄羊を生け贄にして、神様も納得、厳しい試練を乗り越えたアブラハムの子孫繁栄を約束するのでした。
[THE END]

まぁなんていうか、イサクの生け贄エピソードがクライマックスなんですが、これって「どんなに理不尽でも神様の要求には従わなきゃダメだよ。そうすればいいことあるけど逆らうと恐ろしいことが待ってるよ」って話で、カルト宗教の洗脳のロジックとかに利用されそうでちょっと怖いな、と今回観て思いました。

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